習得に時間がかかる英会話

英語

1万時間の法則

『石の上にも3年』ということわざがあります。

では、1日に何時間、石の上に座っていたら良いのでしょうか?

最近、藤原和博さんの『60歳からの教科書』という本に出合いました。この中に、『1万時間の法則』というのが出てきます。

『1つの仕事をマスターするのに、人間は一般的に1万時間かかる』のだそうです。

『石の上にも3年』と『1万時間の法則』との連立方程式を解いてみましょう。

通常、仕事をする時間は、1日8時間、1週間40時間、1年50週とすると2000時間になりますので、1万時間に到達するには5年掛かります。

これを3年で済ませようとすると、1日8時間の5/3倍(1.6倍)ということで、1日あたり13時間20分石の上に座っていないといけないという計算になります。

1日10時間が限界という人は、週末も休まずに座っていれば、1週間で70時間になりますので、1年50週として3500時間。3年続ければ1万時間に到達することが出来そうです。

仕事だと過労死するか、労基法違反で会社が訴えられることになりそうですが、大体こんな時間感覚になります。

そもそも、『石の上にも3年』ということわざは、何かを掴むまでには3年やってみないと分からないという意味で、藤原さんの『マスターするまでの1万時間』とイコールで結びつけるのが間違いかも知れませんが。

どうして、こんなことを考えたかというと、1つの語学をマスターするには、どれくらいの時間がかかるのだろう、と考えてみたのです。

3年でマスターするためには、1日10時間、週末も休まず英語の環境で暮らさないといけないということですね。ー--これは、すなわち現地で3年間暮らすことを意味します。

留学生か、海外赴任でなければ、いったいどうやって語学をマスターすれば良いのでしょうか?

私がこれまでやってきた、語学習得方法をレビューします。

これまでやってきた語学習得

私はこれまで、英語の他にも、中国語、韓国語、タイ語に挑戦して来ました。

まず、英語への取り組みからお話ししたいと思います。

英会話学校に行くきっかけ

本気で英語を習得したいと思ったきっかけは、1996年だったかと思います。

それまでも、何回かアメリカに行き、その都度英語の必要性を感じてはいたのですが、NHKのテレビやラジオでの勉強はなかなか長続きしませんでした。

ある時、出張のついでですが、ニューヨークのタイムズスクウェアーでミュージカル『キャッツ』をやっていたので、ひとりで入ってみました。

私の席の隣には、10代の若い女の子3人組が座っていました。

ミュージカルのセリフは英語でしたが、フリも付いてるし、曲もあるので、それなりに楽しめました。

しかし前半が終わり、15分くらいのインターバルに入りました。

その時、その女の子のひとりが私に話しかけてきたのです。

彼女:『x※△x、△x※x、△x△※※?』

私:『えっ? 何と言いましたか?』っと。
 英語で私が何と聞き返したか覚えてないですが、彼女が何と言っているのか全く聞き取れずに、私は何度も聞き返しました。

そして、3回目に聞き返した後に、彼女は私にそっぽを向いて、友達と話を始めました。

せっかく、友達になれるチャンスだったのに。。。と思うと、悔しくて仕方ありません。

その数日後、成田空港に戻って、京成スカイライナーに乗り込んだ時、『よ~し、英会話学校に行くぞ~』と決心しました。

駅前留学『NOVA』

私が選んだのは、ウサギのキャラクターで有名なNOVAでした。

その頃、いいオジサンが英会話学校に通うなんて、「なんて恥ずかしいことだろう」と感じていたので、誰にも知られないようにNOVAの門をくぐりました。

ところが、NOVAの教室で偶然に同じ会社の先輩に会ってしまい、「えっ!お前もか?」という感じです。レッスンの後に一緒に飲みに行って、「会社の人には秘密にしようね!」と誓い合ったことを覚えています。

NOVAのシステムは、1コマ40分くらいで、私は平日の夜に週に1日か2日、1日2コマくらいのグループレッスンを受けました。

当時のNOVAでとても良かったのは、日本語禁止の「英会話サロン」という部屋が有って、1日500円くらい払えば、朝から晩までずっと居られる部屋がありました。出入りも自由で、色々な人(おじさん、おばさん、若者、大学生など)と英語でお話しします。先生も入れ替わりで顔を出してくれて、授業では聞けないような話も沢山して貰えました。

また、NOVAは、英語だけでなく、ドイツ語、フランス語、スペイン語、イタリア語など、ヨーロッパの言語を中心に多くの言語を教えており、2000年くらいに中国語の授業を開講しました。

これがきっかけで、私は2000年から、NOVAで中国語を学び始めました。

NOVAでの英語の先生の中には、オーストラリアなどから日本に遊びに来たついでに、アルバイトでNOVAで教えている先生もいて、友達感覚で楽しい時もありましたが、英語が聞き取れないと、明らかに学生を馬鹿にしたような態度を取る先生もいました。

それに引き換え、中国語の先生は、中国できちんと教師の資格を取ってきた先生で、まるで小学校1年生の生徒を教えるように、とても丁寧に教えてくれたので、段々中国語のレッスンの方が好きになっていきました。

それから数年は、私は英語のレッスンはほとんど受けずに、中国語に打ち込むようになります。

(注)その時のNOVAは、2007年に負債を抱えて倒産し、現在のNOVAはウサギのブランドは引き継いでいますが、経営が変わり、システムも当時とは変わっていると思います。

SenseiSagasu.com~先生探すドットコム

2004年に名古屋に転勤になり、NOVA名古屋校は、中国語の授業が無いというので、どうやって中国語を続けようか考えました。

そこで見つけたのが、この《SeiseiSagasu.com》です。

《SeiseiSagasu.com》では、WEB上での講師紹介サイトで、講師を5人紹介して貰うのに2~3千円だったかと思います。多くの講師の中から、言語や年齢、性別で先生を絞り込み5人選ぶと連絡先を教えてくれ、その後は、個人で講師と連絡を取り、時間や料金等を決め、喫茶店などでマンツーマンレッスンを受けるシステムです。

私は、上海から名古屋大学医学部に留学していたPさんという女性を見つけ、週一度、仕事の後に八事駅の近くのデニーズでレッスンを受けました。

特別テキストは使わなかったと記憶しています。

「今日は何した?」というところから始まり、私の家族の話や、Pさんの研究室で教授に叱られた話など、日常的な話題で楽しく2時間を過ごしました。会話は録音出来たので、家に帰った後も、何度も聞き直したり、メモを見返しながら日常会話を覚えていきました。

この頃が、私が一番中国語に熱心な時期で、中国語検定3級まで合格しました。

転勤は2年間でしたので、Pさんとはそれでお別れで、東京に戻った後は、また別の講師を、《SeiseiSagasu.com》で探しました。

《SeiseiSagasu.com》も、中国語だけでなく、色々な言語をやっていたので、その後、タイ語を2年、韓国語を3年くらい、同じようなやり方で学びました。

特にタイ語の場合には、講師が日本語をうまく喋れなかったので、英語で教えて貰い、英会話の能力低下防止にも役立てました。

《SeiseiSagasu.com》のサイトは、今はネットで探してみても見つかりませんが、同じようなサイトはいくつかありますので、皆さんも検索してみてください。

ただ、最近は、喫茶店の中で長時間居ることを嫌うところが多く、レッスンをする場所を見つけるのが難しくなって来ました、特にコロナが始まってからは、近くに住んでいても、ZOOMなどを使ったオンライン授業が主流になってきたのではないでしょうか。

DMM.com~オンライン英会話

中国語や、韓国語などに没頭する期間が数年続きましたが、仕事をしているとやはり英語が必要だと感じます。

日本の会社と仕事をする中国人や韓国人は、みんな日本語が上手で、私が下手な英語や、中途半端の中国語や韓国語で話すより、彼らの日本語の方がずっとうまく通じます。

しかし、欧州やアメリカの方と仕事をする時は、日本語を話せる方は少なく、やっぱり英語が必要になります。

私が一番苦手だったのは、外国人との打ち合わせの際に、我々日本人サイドに英語が上手な人がいると、その方のペースになってしまい、早い英語についていけなくなります。

それで、やっぱり英語だよな~、ということになり、同僚がやっていたオンライン英会話《DMM.com》を、私も始めることにしました。

《DMM.com》は講師の数も多く、料金が安いのが売りでした。

例えば、スタンダードプランという、毎日1レッスン(1レッスンは25分)のコースだと授業料は約6千円/月程度でしたので、もし毎日受けれれば、1レッスンあたり単価は200円になります。

しかしながら、ここにトリックが有り、1つのレッスンを消化しないと次の予約が出来ないシステムなのです。

気に入った講師の授業を受けようとしても、1つのレッスンが終わってから予約すると、1週間後になったりするのです。そうすると、その1週間はどのレッスンも取れなくなり、1レッスンあたりの料金が割高になります。

毎日受講するためには、いつも違う講師か、あまり人気のない講師を選んでいくしかありません。

そんなわけで、私の場合、最初の1年目は月に18レッスン(週4.5レッスン)、2年目は週1ペース、3年目は少し回復して週2ペースくらいしか受講できませんでした。

安さのメリットはそんなに享受出来なかったということです。

レッスンの内容は、テキストを使ったり、使わなかったり(フリートーク)してましたが、できるだけ多くレッスンを受けようとすると、毎回初めての講師になりますので、自己紹介ばかり上手になりました。

3年間で平均した私の受講ペースは、月10レッスン程度でしたので、計算を簡単にするために1レッスンあたり30分で計算すると、月5時間、年間60時間になりますので、「マスターできると言われている1万時間」に到達するためには、このペースだと166年かかる計算になります。

NativeCamp~カランメソッド

最後にたどり着いたのが、《NativeCamp》です。

DMMの個人レッスンに限界を感じていたころ、『カランメソッド』という学習法があることを知りました。

『カランメソッド』もテキストを使いますが、まず講師は早口で繰り返し2回質問をします。その直後に学習者が回答しますが、学習者が日本語で考えたり、回答に詰まらないように、講師は回答を「促す」ために最初の1つまたは2つの単語を教えてくれます。

授業中に無駄話や質問が入る暇もないため、学習の話すスピーキングの量は通常のレッスンの4倍に増えると言われている学習法です。

私は、この『カランメソッド』に私の将来をかけて、1年目462レッスン、2年目584レッスン、3年目838レッスンの『カランメソッド』レッスンを受講しました。3年で合計1,900レッスン、時間に換算して950時間の学習をしました。

『カランメソッド』のテキストは、12巻まであるのですが、12巻まで終わると、また8巻に戻って、終わると今度は4巻まで戻ってというように、繰り返し行い、昨年(2021年)の11月まで、『カランメソッド』を学習しました。

今は、TOEIC対策や、デイリーニュースなどの別の教材を使っていますが、繰り返し行った『カランメソッド』にも関わらず、私の英語能力は、まだ仕事で使えるレベルには達していないというのが私の実感です。

英語に触れている時間は、仕事での打合せなどもありますので、3年間で1000時間ペースだとしても、『1万時間の原則』に照らし合わせると、まだ9000時間足りません。すなわち、このペースであっても、あと3年x9倍=27年間続けないと、英語をマスター出来ないということになります。

『1万時間の法則』は、本当に厳しい法則です。

ここでは、『カランメソッド』を紹介しましたが、《NativeCamp》のオンライン学習サイトの特徴は、『カランメソッド』が出来る講師が大勢いるという点以外に、基本料金(6,480円/月)を払えば、講師を選ばなければ、無料で、何レッスンでも受けられる点です。

しかし、実際には気に入っている講師のレッスンが受けたいので、1予約あたり200円の予約料を払って、1週間先まで講師を確保しています。

実際には1日あたり3レッスン取っているので600円、1か月で18,000円を、基本月額料金(6,480円/月)に他に払っています。

合計すると、月に2万円ですから、決して安くはないです。

1年で計算すると24万円。これを30年間続けるとなると、高級車1台買うくらいの投資をしないと1つの言語が身につかないという計算になります。

でも、私はあきらめず、ここで毎朝3コマのレッスンを受けています👆

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